AIで商品案を100個出しても売れない理由
AIに「商品案を100個出して」と頼むと、画面はすぐ埋まります。
埋まったあとで売る文を書こうとすると、手が止まります。案は増えたのに、誰に何を渡すかは1行も決まっていません。
100個は、売れた件数ではありません。プロンプトに打ちがちな数です。私の売上の話でもありません。数を頼むこと自体は、考えを広げる段階なら使えます。そのリストを商品の在庫だと扱うと、作業は「どれにするか」で止まります。
私は、案の数で前に進んだ気になる使い方をやめる、と決めています。商品は、買った人が「これで一段落した」と言える約束にします。AIは文面を増やす係で、約束の中身は買う人の場面から持ってきます。
リストが売れないときの中身
出てきた案を並べると、形だけが違って見えます。
相談。テンプレ。短い講座。添削。
誰の、どの夕方の、どの詰まりかは書いてありません。私はこの状態を「案の渋滞」と呼びます。商品案が並んでいるだけで、誰のどの場面にも結びついていない状態です。
案の渋滞の次にやりたくなるのは、「どれが稼げるか」の予想です。相手の言葉が無いので、予想は決まりません。決まらないので、もう一度100個出します。
稼げるかどうかは、この時点では分かりません。先に分かるのは、渡すものが実物かどうかだけです。
先に書くのは、一場面
商品の前に置くのは、ジャンル名ではありません。一場面です。次の4行だけ書きます。
- 誰か。仕事や生活の置き場で書く。年齢や年収は要りません。
- いつ止まるか。平日の夜、提出の前日、投稿ボタンの前、のように時刻か直前の動作で書く。
- その人が、すでに自分で試したこと。
- 一段落したと、その人が自分で言える状態。
4行目が書けない案は、まだ商品ではありません。話題です。
記入例です。誰かの成果ではなく、欄の埋め方です。
本業で提案資料を作っている人が、日曜の夜に構成で止まる。検索とチャットは試した。一段落とは、月曜の朝に目次が8行で揃っていること。
この4行が無い状態で案を増やすと、AIは平均的な商売の名前を返します。平均的な名前は、誰の棚にも置きにくいです。
一場面は、顧客の言葉がまだ手元に無いと薄くなります。言葉の集め方は「AI副業を始める前に、顧客を知るためにやること」に書きました。4行ができてから、下の頼み方に進んでください。
5個出して、1個だけ残す
一場面ができてから、AIに商品案を出させます。数は5個で止めます。100個は、捨てる作業のほうが増えるからです。
📋 プロンプト
次の一場面だけを対象に、商品案を5個出してください。
一場面:
(4行を貼る)
各案は次の形で書いてください。
- 仮の名前
- 買った人が受け取るもの(ファイル、回数、添削など、実物の名前)
- 一段落の定義(相手が「終わった」と言える状態)
- 私が来週、今のスキルのまま渡せるか(渡せる / 渡せない)
収益の見込み、精神論、ジャンルの提案は書かないでください。
残すのは1個です。見る点は3つです。
- 一文で説明できる
- 受け取るものが実物である
- 来週、今のスキルのまま渡せる
1つでも欠ける案は、今週は置きません。名前が整っていても、渡せないものは商品ではなく予告です。
出力を全部残すと、案の渋滞に戻ります。AIは5個出せます。残す判断は、渡せるかどうかでこちらがします。
買う人が、まだ一人もいないとき
「顧客がいないから、一場面が書けない」で止まりがちです。そのときは、架空の人物像を細かく作らないでください。職業、年齢、悩み、年収が揃ったプロフィールは、それっぽく見えて、誰の言葉でもありません。
代わりに、自分がすでに会話できる範囲から、1人分の場面を借ります。同僚に聞かれた仕事の質問。過去に自分が出した投稿への返信。似た商品の公開レビューに書いてある困りごとの文。名前は書きません。場面の4行だけ写します。
1人も思い出せない週は、商品案を増やしません。先に言葉を3件集めます。順番は、顧客、商品、発信です。商品を出して質問が届き始めたら、説明文の直し方は「届いた質問をClaude CodeでFAQにして、商品の説明を直す手順」に進みます。
今週、手元に残すもの
今週残すのは、商品案のファイルではありません。
一場面の4行と、残した商品1個の「受け取る実物」と「一段落の定義」です。この2つが書けたら、販売文はそのあとで足ります。2つが空のまま文章だけ磨いても、案の渋滞は解けません。
試しに、今夜は100個を頼まず、一場面の4行だけ書いてみてください。4行ができてから、上のプロンプトで5個出して、1個を残します。
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